

生理の辛い期間になると、頭痛、腹痛、めまい、吐き気、腰痛、微熱などがひどくて、2−3日は動けない、もしくは薬を飲んでやっと動いているという人。
もしかしたらただの月経困難症(※日常生活に支障をきたすほどのひどい生理痛のこと)ではなくて子宮内膜症かもしれません。
子宮内膜症
とは、子宮内膜(子宮の内側を覆っている細胞の層のこと)に似た組織が、子宮の外のいろんな場所にできた状態のことをいいます。
卵巣や腸、ぼうこうなど、子宮の周りの臓器で見つかることが多いです。
子宮内膜症は組織が以上に増殖するのが特徴ですが、ガンのような悪性の病気ではありません。組織そのものではなく、組織が子宮の外にできるというのが異常なのです。
子宮内膜組織は本来は子宮の内側にあり、妊娠しているときは胎児に栄養を与える手助けをします。妊娠していないときは、月経中に排出されます。これが正常な状態です。
ところが、この組織が子宮の外側にできてしまうと出口がどこにもないため、体外へ排出することができません。その結果、内出血や周辺部の炎症、組織からはがれ落ちた血液や細胞の編成などが起こってしまい、はんこん組織ができます。
また、子宮内膜症の発症場所によっては、腸の出血や閉塞、ぼうこうの機能障害、子宮内膜組織の破裂や破裂による病巣の広がり、癒着など危険な合併症を発症することもあります。
症状は軽くなっては再び現れるタイプと、どんどん悪化するタイプがあるようです。
この病気は、ある推定によると妊娠可能な女性のうちの3割もの人がかかっているかもしれないということですが、今のところ原因は分かっていません。
月経時に、月経血の一部が卵管を逆流して、その中に含まれる子宮内膜組織が子宮外に着床し、そのまま増殖するという説、
子宮内膜組織がリンパや血液に乗って子宮から運ばれる説、
遺伝子が関係していて家系的になりやすい人がいるという説、
化学合成物質や添加物など体外から体内へ取り入れるものが原因であるという説
運動不足という説……。
など、いろんなことが言われています。
また子宮内膜症の症状も人それぞれです。発症場所や、病巣の大きさによって独自の症状が出ます。
ちなみにとても小さい病巣であっても、神経の近くにできてしまい神経を刺激する場合、耐えられないほどの痛みを感じるということも分かっています。
この病気の治療法は、
@開腹手術か腹くう鏡手術による組織の切除や破壊
A排卵をできるだけ長い間止めるホルモン治療
B最終的な手段として子宮や卵巣摘出 などが挙げられます。
それぞれやはりデメリットがありますが、大まかに挙げると
@一度手術をして切除しても、早い場合術後一ヶ月くらいでまた再発する可能性が大いにある
A卵巣の機能を刺激するホルモンが止まるため、閉経に似た状態になる→骨密度の低下、精神の不安定など、閉経に関係のある変化を引き起こすことがあるので、最大6ヶ月間くらいしかしようできない
B年齢が若ければ若いほどリスクを伴う。強制的に閉経させてしまうため、ひどい更年期障害に襲われたり、骨密度が低下したりする。ホルモンのバランスが大きく乱れてしまうため、不眠、精神の不安定、体調不良などなど、長期間大変な状態になる可能性がとても高いことを覚悟しなければならない。
でもよほどの事態でない限り、閉経前に卵巣をとってはいけません。
医師は比較的安易に摘出手術を進めてきますが、卵巣をとったせいで起こるホルモンのバランスの崩れによる弊害はとんでもないものです。
ジェットコースターのような気分の変化、むかつくような突然の火照りまたは冷え、体は疲れているのにぜんぜん寝られないという地獄・・・
子宮摘出はまだしも、卵巣摘出したあとにくる更年期は、正常に迎えた更年期の10倍・20倍を覚悟しておいたほうがいいです。
自殺する人がいるくらいなのですから。
そんなわけで子宮内膜症は一度なってしまうとたいへんな病気ですが、原因がまだ分かっていないために気をつけようがない面もあります。
けれども、定期的な運動、健康的な食生活、規則正しい生活、十分な睡眠、ストレスのこまめな解消に気をつけることは、かなり役に立つと言われています。
心身ともに健康でいるように、ふだんから心がけておくことが大切なんですね。